鐘楼堂「軸部材+礎石」
軸部材(台輪から下部)+礎石2段8個。風の通り道という特殊な事情から、台輪から下部を改築。これによって台輪から下の部材と石材が残り、番付・解体・格納されました。精緻な仕事がされており再利用されるべき一品です。
建築物を生かして解体することを解(ほど)くといいます。日本では古来、社寺や民家に限らず、時々の事情によって、実に多くの建築物が、現地であるいは移築された新地で再生活用されてきました。そして、それを支えてきたのが伝統工法による建築技術です。伝統工法によって組まれた建築物は、それを解き、組み、また解き、組むのに実にふさわしい造りをしています。そして、後世に実に多くの古建築を残し伝えてきました。