伝匠舎の古民家再生の考え方
昔の民家の開放系では現代人には冬が寒すぎ、一般的な高気密高断熱住宅の密閉系では自然と切り離されすぎます。伝匠舎では、季節の移ろいを感じられる、省エネで快適な再生民家を建てています。立地環境とご家族のライフスタイルに応じて、より開放的にしたり逆に密閉度を高めたりすることも可能。伝統的な古民家が持つ美しさと、現代的な住みやすさを両立した伝匠舎の再生民家。世紀を越えて住み継いでいける、真の200年住宅がここにあります。
環境と共生し、冬でも寒くない、様々な工夫
地域のかたちを大切にした2プラン「甲斐の舎」「甲斐の蔵」
古い住宅と蔵、どちらも快適な家に再生できます。
古民家を現代の暮らしに合わせて再生したタイプ。太い大黒柱と丑梁を中心とした軸組構造。大きな家でも対応が容易で、プランの自由度が高い。屋根勾配は、甲州民家の茅葺き屋根に習った矩(かね)勾配(45度)。
蔵の断熱性、防火性を活かし、住居として再生したタイプ。大黒柱はなく、通し柱が細かいピッチで入り、頑強な壁によって構造を支える。住居空間としての広さを確保し、陽射しをとりこむために、南面に下屋をつける。屋根勾配はゆるい。
古民家をひとつ再生すると、どれだけのC02削減につながるか?
「塩山平沢の家」では14.6トンのCO2発生を抑制
F邸(73坪)使用した新材の石数
92.0石 ・・・(1)
同じ規模の切妻新築に使用される木材の石数は、坪(3.3m2)あたり2.5石必要として
2.5石/坪 × 73坪 = 182.5石 ・・・(2)
再利用された古材の石数
(2)-(1)= 90.5石 ・・・(3)
1石は0.27m3だから、m3換算すると
(3)× 0.27 = 24.4m3 ・・・(4)
再利用された古材をすべて針葉樹と仮定し重量を算定すると、その重さは m3当たり約0.65tです。この数字はその約50%が水分という計算ですので、水分を取り除いた再利用古材の乾燥重量は
(4)× 0.65 × 0.5 = 7.93t ・・・(5)
木材の炭素含有量は、樹種によらず乾燥重量のほぼ50%ですので、再利用古材の炭素含有量は
(5)× 0.5 = 3.97t ・・・(6)
さてこれを焼却処理して二酸化炭素CO2が発生したとすると、この計算には分子量の換算(44/12)倍することが必要となります。よって今回の古民家再生で発生が抑制されたCO2の重量は
(6)× 44/12 = 14.6t です