店舗

古民家のよさをそのままお店の顔に

かつては住宅として使われていた古民家を、店舗として利活用するケースも増えて来ています。ここでは勝沼にあるワイン園「原茂園」のワイン売り場とレストランをご紹介しましょう。

原茂園はもともと、明治時代の富国強兵による養蚕奨励政策を受けて建てられた、総二階の住宅でした。二階部分は天井が高く、蚕棚が四層でつくられていたそうです。漆喰の蔵造りの入り口が印象的ですが、蔵造りなのは妻面だけで、これは街道筋に家が密集する勝沼宿に独特の延長を防ぐための建築様式だそうです。この大きな住居の手前半分を店舗にしようと考えたのは、原茂園の若奥さんです。

改修のポイントは、1階のワイン売り場を石張りにしたこと、2階の四層の天井を取払い、大きな吹き抜け空間としたことです。使われなくなったお蚕部屋が、越屋根からの光が降り注ぐ、ドイツのビアホールのような広いレストランに生まれ変わりました。改修前よりもこの古民家本来の美しさが引き出せたと思います。レストラン階からは当社の古材を使って新しくベランダをつくりました。すぐそこにぶどう棚が海のように見下ろせて、なかなかよい眺めです。

階段をあがりきった後ろ側には、スタッフがはたらくカウンターと厨房になっているのですが、そこには実際にそこを切り盛りする若奥さんのこだわりとセンスが光っています。お施主さんの夢をかなえるお手伝いができて、よかったと思います。

伝匠舎の受注から工事完成までの流れ 伝匠舎で建物を建てる時の、標準的な流れをご説明いたします。常日頃から行っている安全への取り組みもご紹介しています。

伝匠舎では、新築の場合でもここぞという部分に古材や古建具を活用することをお勧めしています。趣きのある柱が一本あるだけでも、建物全体がぐっとひきたち、お店のイメージ向上がはかれます。

松扇、根場而今庵

いやしの里で営業する2軒並んだそば屋さん。どちらも茅葺き屋根の新築です。

原茂園ワイナリー

養蚕のための総二階の住宅が、素敵なワイン売り場とレストランとして生まれ変わりました。