2. 世紀を生き抜く建築美

美しいからこそ
残ってきた

自己の実存を空間として確認しようとするときに発生する問いは「ここは何処?」「いまはどんな時代?」「わたしは誰?」の3つです。建築家は施主から投げかけられるこれらの問いに解答を出していかねばなりません。そして、この3つにもうひとつ加えるべき大事な要素が「美」です。

建築の歴史を振り返れば、様々な国に様々な時代があり、多くの建築物が生まれました、しかし過去から現在に向かって積層する建築物の中で、力強く生き残って来たのは、それぞれの地域、時代の個性を身にまとった、美しい建築物だけです。これらの建築物は歴史的な文化遺産として、人類の歩んできた街並みを現在も豊かに飾っています。

時代の息吹を
表現する建築を

建築物は施主個人あるいは団体の所有物ではありながら同時に、彫刻などの純粋芸術とちがって、社会性の強い構造物ですから、時代の要求を計らずも反映することとなります。その時代の潮流を映した美しい建築物だけが、世紀を超えて愛でられ、生き続けます。私たち伝匠舎も、伝統の技術を大切に受け継ぎつつ、今という時代を敏感に感じ、表現した建築を、作り出していきたいと思っています。

山梨県庁正庁

山梨県庁

藤村記念館

津金学校

八田家 書院

窪八幡神社鳥居

重文窪八幡神社鳥居元受山梨市室町時代
県指定文化財旧八田家住宅外観元受笛吹市江戸後期
登録文化財旧武藤酒造主屋内観元受甲州市江戸後期
重要文化財藤村記念館協力会社甲府市明治初期
県指定文化財山梨県庁舎正庁外観協力会社甲府市

化粧構造材の妙