3. 新時代への可変・適応力

古民家を事務所とショップに改装。丸藤葡萄酒工業本社屋(甲州市)

時代の変化に臨機応変に対応
生き残るのはフレキシブルな建築

不変なるもの、永遠なものに接するとき人は安らぎを感じます。ところが、私たちが生きる社会環境は、刻一刻と昼夜を分かづ変化し続けています。

この変化する状況下にあって「その時々に社会の変化に適応し、進化していったものだけが「長生き建築」として残ります。時に増改築が、時に用途変更が行われ、立ち退きを求められ移築されてなお、世紀を超えて生き残っていくものでなければなりません。

古民家を再生した丸藤葡萄酒工業本社屋 外観

では、時代の変化に対応し、進化し得る建築物の条件とは、いったい何でしょうか? それは、容易に分解が可能で、部分修理や改修あるいは移築ができる木造や鉄骨造の「軸組建築物」です。あるいは分解ができなくとも、百年の耐久力を持つ鉄筋コンクリートの建物にあっては、間取りの変更や用途変更が容易にできる、フレキシブルな内部空間を持っている建築物ということになります。

ある尋常小学校140年の歴史

建築の100年とは長いもの