昔の建物に使われている、厚みが不均一でゆらぎがあるガラスのことを、俗に「昔ガラス」と呼んでいます。「昔ガラス」には、現代のビルに使われているようなカチっとしたガラスにはない味わいやぬくもりがあり、家庭やお店に使ってみたい!という人気の素材です。昭和初期頃からさかんになった「模様入り」のガラスには、かわいい柄のものもたくさんあり、ガラスの向こうが透けて見えすぎないという効果も結構使えるものです。
しかし「昔ガラス」は薄くて断熱性もないので、外と接する窓に使うには、特に寒さを気にしなければならない地域では役不足かもしれません。家の中で部屋と部屋を仕切る壁にはめこむ。衝立的に使うという利用法がおすすめです。
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霜がおりた模様のガラスと透明なガラスを市松状に組み合わせたガラス障子。向こうの景色が見え隠れするのが、面白いのです。
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飾り棚などの開閉面に、昔ガラスを用いるのもお洒落です