トピックス

2017年4月2日

国重文 安藤家住宅 緊急修繕工事

玄関屋根と主屋大屋根が取り合う谷部 (玄関西側)

玄関屋根と主屋大屋根が取り合う谷部(玄関西側)

昭和60年に本格的な保存修理工事を完了した安藤家住宅主屋。それから約22年後の平成19年、茅葺屋根の葺き替え工事が行なわれました。さらにそれから10年の歳月が経過し、このたび大屋根と玄関屋根の取り合う谷部の緊急的な修繕工事が行われました。

この部位は雨水が集中し傷みやすく腐朽が進んでいたのですが、放置すると雨水の侵入を招く恐れがあったのです。

同様に修理された部位 (玄関東側)

同様に修理された部位(玄関東側)

南アルプス市(旧甲西町)にある安藤家住宅は約300年前の建物で、国の重要文化財に指定されています。江戸時代は西南湖村の名主を務めた旧家で、現在まで一度も火災に合うことなく、往時のまま保存されています。

安藤家の敷地は約4400㎡(1300坪)。主屋からは宝永5(1708)年の棟札が発見されるなど、江戸時代の豪農の生活様式を伝える家屋が現在まで残っている例は極めて少なく、 1976年に敷地全体が国の重要文化財に指定されました。