2012年9月15日
築300年の家・命ふたたび
山梨県の中央市高部にあったとある古民家が笛吹市石和町に移築されました。専門家からは「重要文化財に指定されてもおかしくない」という声もあった住宅ですが老朽化が著しく、大きく傾いていて倒壊の恐れもありました。所有者であった塚田さんは最終的に今の状態で残しておくことは困難と判断、当社に古民家の今後の活用について相談をいただくことになりました。
当社では、それでもなお文化財として保存される道を文化財関係者と協働して探っておりましたが、昨今の厳しい社会情勢の中で、また時間の制約のある中では有効な方策が見つからず、結局保存活動を断念し古民家再生の道を歩むこととなりました。
T邸は2012年(平成24年)9月15日に竣工しました。2011年5月に解体を開始して以来約1年4か月の工程でした。塚田家住宅を譲り受け、その貴重な構造体を後世に伝えていただいたT氏ご夫妻に深く感謝し御礼を申し上げます。