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2025年10月8日

古民家とモダニズムアートの良き相性

展示作品を愛でる佐野和江(姉)様

一世紀ほども前のこと、ジャパニズムの影響を受けて西欧で重々しい宗教感や重厚な建築・伝統からの解放を求めてモダニズムの運動がおこりました。

今回、古民家「石川庵」で行われた渡辺吉雄の遺作展。展示されたモダニズムアートは、不思議と古民家の空間と違和感なく調和しておりました。これは、モダニズムが元々和の心を内在しているからにほかなりません。

弟の良き理解者。展示作品と一体となって

筆によって一筆一筆描かれた線

筆で一筆一筆描かれた気の遠くなるような精緻な渡辺の作品は、あらゆる柵(しがらみ)を断ち、自己をさえ押し殺した、まさにモダニズムにおける和の究極の表現といえるのかもしれません。

投光設備はないが、自然光の差し込む和の空間に作品が違和感なく調和している

二階の50畳間に展示された静かな作品の数々

渡辺吉雄 遺作展 ポスター

出来るものならこの作品、モダニズム建築の傑作の白い壁に飾ってみたいとお思いになりませんか…

サボア邸(1930年竣工)ル・コルビュジェ設計

東京時代の渡辺吉雄

渡辺吉雄プロフィール