2011年1月10日
大善寺の唐門の話
一冊の本にあったある門の写真、甲州市の教育委員会にお勤めの室伏徹さんに聞いてみると、その解体された部材が実は大善寺に残っているといいます。本では江戸初期の唐門と書いてありましたが、大善寺からお借りして作業場で仮組みしてみると、安土桃山時代にまでさかのぼるのでは?とも思えます。そこで山梨県の文化財審議委員で歴史的建造物の専門家である畑野経夫先生に、細部絵様の渦文様の構成や肘木などの形状を見ていただきました。
結果・・・
木鼻などは江戸時代より遡るようにもみえるが、肘木や虹梁などを見るとやはり時代の判別は江戸初期がよろしいのではとのことでした。また創建当時の部材が半分ほどは残っており、たいへん貴重な唐門であると思われるので、ぜひ将来の復元を期待したいとのことでした。(伝匠舎井上修記す)
daizenji 唐門復元図(正面)