2021年1月7日
伝匠舎「瓦絵ミュージアム」がOPEN
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瓦絵ミュージアム外観
令和3年(2021)1月、コロナ禍の最中に「もったいない」精神から小さな美術館が生まれました。
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瓦絵ミュージアム内観
始まりは平成18年(2006)年10月。山梨市にあった旧家の蔵の解体現場から蔵の腰に貼られていたナマコ壁の板瓦を、伝匠舎の代表の石川が「もったいない…」といって拾ってきて、これにアクリル画を描きました。
その後も自分の趣味として瓦絵を描き続けてきましたが、「ギャラリー日向」を主宰する日向正さんがこの瓦絵に注目。コロナ禍に表現の発露を失いつつあった県内の有名無名作家30名に瓦絵の制作を依頼し瓦絵60枚を集めて、令和2年10月8日(木)~12日(月)展覧会を開催しました。
コロナ禍にあった市民の皆様にもこの展覧会は好評で、5日間で363人を超える皆様のご来場をいただいたのです。
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瓦絵「ころ柿」
平成18年、初めて描いた瓦絵
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瓦絵「寝子(ねこ)」
由季まどか作
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瓦絵「函館亀井家住宅」
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瓦絵「ソーリー村の花束」
なまこ壁とは、漆喰塗りの蔵の外壁を風雨から守るために平瓦を並べて貼り、その目地(継ぎ目)に漆喰を蒲鉾形に盛り付けて塗る工法です。目地の盛り上がった形がナマコ(海鼠)に似ていることからナマコ壁と呼ばれます。
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傷んだ蔵のナマコ壁
若草の瓦職人たちが土を焼き、左官が漆喰を塗って蔵の腰壁に貼りつけた手仕事の跡が残る瓦たち。蔵の壁を守る役目を終えてなお、棄ててしまうにはもったいない味わいがあります。一枚一枚ちがった表情をもつ瓦をキャンバスに見立てて、絵を描きました。
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「瓦ミュージアム」のパンフレット