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2013年8月12日

金鳥居通りの家をリフォーム

中の間から玄関方向を見る。大阪障子が適所に配されています。

中の間から玄関方向を見る。大阪障子が適所に配されている

平成25年8月11日、山梨県富士吉田市にある住宅のリフォーム工事が竣工しました。この住宅は、芯去り柱*1をはじめ質の高い材料を使い、職人の端正な仕事が見られる昭和初期の建築です。こうした質が高く美しい建築物は手を入れながら長く使い続け、次世代に引き継がれていくことが出来るもの。その良い例として施主様はリフォームを決意しました。

改修点は以下の4つをポイントに設計・施工が進みました。
① 納戸、物入れ、仏壇置き場などの使い勝手の改善。
② 寒さへの対策改修として床、壁、天井に断熱材を施工し、開口部は二重サッシにする。
③ 奥座敷の採光の確保。
④ 玄関回りの意匠の改善。
また今回、靴収納の扉、新設した南広縁*2の突き当たりにある納戸への扉、書庫の引き戸には、古い欄間を使った建具を入れました。職人の匠の技が光るこの建具ですが費用対効果が高く、高級感ある仕上がりとなっています。着工は平成25年4月着工8月竣工、約4か月の工程でした。

*1【芯去り柱/しんさりばしら】
芯とは木の年輪の中心。そこを外して作られた柱で太い材木でないと作れないため高価である。芯のある“芯持ち柱”の方が強度はあるが、芯去り柱は割れが少なく美しい柾目が特長。

 *2【広縁/ひろえん】
幅の広い縁側。
大辞泉より

 *3【ビシャン仕上げ/びしゃんしあげ】
特殊なハンマーで叩いて表面を凸凹に仕上げること。

竣工外観。

竣工外観

竣工玄関内観。無垢のフローリングを貼り直し、式台を新設。中土間は洗い出し仕上げです。

竣工玄関内観。無垢のフローリングを貼り直し、式台を新設。中土間は洗い出し仕上げ

竣工玄関内観。間口1間半、奥行き2軒の端正な印象の玄関となりました。

竣工玄関内観。間口1間半、奥行き2軒の端正な印象の玄関となった

玄間の靴収納。古い欄間を利用した扉。

玄間の靴収納。古い欄間を利用した扉

古欄間を使った南広縁の納戸へ続く扉。

古欄間を使った南広縁の納戸へ続く扉

施主様の多くの蔵書を収納するための書棚を新設。

施主様の多くの蔵書を収納するための書棚を新設

外回りは内側にサッシを増設、二重サッシとしました。

外回りは内側にサッシを増設、二重サッシとした