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2013年11月15日

重要文化財 慈眼寺の保存修理工事完了

完成した本堂と庫裏

完成した本堂と庫裏

平成21年11月から平成25年10月までの約4年もの歳月をかけて進められてきた国の重要文化財である慈眼寺(じげんじ)諸堂の保存修理工事が完了いたしました。
設計管理は文化財修理の設計を数多く手掛ける(財)文化財建造物保存技術協会が担当し、現場では弊社から監督に坂本達二、大工棟梁に和泉和人が当たりました。この現場で学んだ多くの事柄や伝統技術は、私たちにとっても掛け替えの無いものとなりました。大切に守りながら、今後も次世代の技術者達へと伝えて参ります。

宮城住職様はじめ関係各位には大変お世話になり、ありがとうございました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

完成した鐘楼門(南東面)。

完成した鐘楼門(南東面)

完成した鐘楼門(西面)。

完成した鐘楼門(西面)

:色彩が美しい鐘楼門の蟇股*1(かえるまた)周辺部分。

色彩が美しい鐘楼門の蟇股*1(かえるまた)周辺部分

完成した本堂。

完成した本堂

本道正面の桟唐戸*2(さんからど)は漆塗り仕上げに。

本道正面の桟唐戸*2(さんからど)は漆塗り仕上げに

本堂内観。北の十五畳より見る。左に室中*3(しつちゅう)、右に花頭窓*4(かとうそう)の付け書院のある北の九畳(座敷)

本堂内観。北の十五畳より見る。左に室中*3(しつちゅう)、右に花頭窓*4(かとうそう)の付け書院のある北の九畳(座敷)

室中の奥に須弥壇*5(しゅみだん)がある板敷きの内陣*6(ないじん)

室中の奥に須弥壇*5(しゅみだん)がある板敷きの内陣*6(ないじん)

今回、茅屋根が吹き替えられた庫裏。

今回、茅屋根が吹き替えられた庫裏

*1 蟇股(かえるまた)
社寺建築で、梁(はり)や桁(けた)の上に置かれる、輪郭が山形をした部材。構造上必要な支柱であったが、のちには装飾化した。厚い板状のままの板蟇股と、内部をくりぬいて透かせた本蟇股とがある。
goo辞書より

 
*2 桟唐戸(さんからど)
框(かまち)を組み立て、その間に薄い鏡板などをはめた扉。禅宗の建築様式とともに日本に伝来。
goo辞書より

*3 室中(しつちゅう)
真言宗寺院で本堂の中央にある部屋の呼び方。

 
*4 花頭窓・火灯窓(かとうまど)
おもに日本の、寺社建築・城郭建築・住宅建築などに見られる、上枠を火炎形(火灯曲線)または、花形(花頭曲線)に造った特殊な窓である。ほかに、華頭窓、架灯窓、瓦灯窓などと表記する。また、石山寺の「源氏の間」に見られることより通称「源氏窓」ともいう。
Wikipediaより

 
*5 須弥壇(しゅみだん)
仏像を安置する台座。須弥山をかたどったものという。一般に四角形で、重層式。仏の座。須弥座。
goo辞書より

 
*6 内陣(ないじん)
社寺の内部で、神体または本尊を安置してある奥の間。内殿。
goo辞書より