2014年4月30日
南部町で妻壁の暴雨対策
近年、日本中で局所的な豪雨が観測されるようになりましたが、その影響か、古民家の妻壁(真壁)から雨が侵入するトラブルが発生するようになりました。真壁・大壁の違いはご存じの方もおられると思いますが、真壁では柱や梁や桁が化粧材として露出して外観に見えているのに比して、大壁では見えません。当然、大壁の方が雨の侵入を防ぐためには有利なわけですが、日本人の美意識としては、ただのっぺらとした飾り気のない大壁は物足りなく感じるところです。
そこで優しい木質感を失わず、雨の進入を防ぐ方法として、I邸ではヒノキの縁甲板を利用して防雨対策を行いました。I邸は山梨県南巨摩郡南部町にある甲州民家で、平成19年1月に再生工事が行われましたが、ここへきて妻壁からの雨水の進入のトラブルが発生しました。工事は4月に行われ、今のところ経過は良好です。