2014年8月15日
伝統建築に憧れ、棟梁を目指す6人の若者
大城秀一は、今年入社の22歳。中学生の頃から、大工さんへの漠然とした憧れがありましたが、高校生の時「宮大工」をテーマにしたテレビ番組を見て、進路を決めたといいます。大学で古民家再生と社寺建築などを学んだ後、伝匠舎へ。現在は甲斐市の指定文化財である「天澤寺」の山門改修工事に携わる毎日です。
伊東大将は、入社4年目の22歳。父親が大工を職業とする家庭に育ったため、幼い頃から大工という職業を意識していたとのこと。父親の勧めもあって伝匠舎へ。今の現場は全面改修中の「山梨県庁旧本館」(県指定文化財)。知事が使用していた特別室での木工事で頑張っています。休日には父親の仕事を手伝うこともあるという若者です。
石原千幹は入社3年目の23歳。大学では応用工学を学びましたが、研究室にとじこもりがちなる生き方から、体を動かす大工の仕事を目指し方向転換。大工育成塾に入り、伝匠舎で修行する毎日です。今は甲州市のK家住宅の新築工事に携わっています。新材と古材を組み合わせる妙に手応えを感じ、仕事が楽しいそうです。
近山哲也は、入社2年目の31歳。高校・専門学校で建築設計を学びましたが、宮大工という存在に興味が募り設計者から大工の道へ。屋内の建築工事から、屋外での建築仕事を意識するようになったのがきっかけといいます。現在はワイン産業発祥の地として知られる甲州市勝沼の「宮光園」(市指定文化財)の離れ座敷の改修工事に関わっています。
望月朋之は、入社したばかりの34歳。空調関係の仕事から、ずっと興味を持っていた大工へ転身。知人に宮大工を勧められ伝匠舎へ。文化財の寺社を数多く手がけることができ、現在の仕事に手応えを感じているとのことです。今は神奈川県箱根町にある古札「早雲寺」(町指定重要文化財)で、泊まり込みで本堂の改修工事に関わっています。
水口喜晴は、入社3年目の35歳。山梨県出身で地元の高校を卒業し、伝統建築の道へ。奈良県の工務店で勤務した後、故郷に戻り伝匠舎の門をくぐりました。奈良と山梨の流儀に違いを感じることも多々あるそうですが、それも全て良い勉強。今の現場は、甲州市神金にある伝匠舎の作業場。甲州市のY家住宅の新築工事に用いる木材の刻みを行っています。