2015年10月5日
BRAUNシェーバーとの長い付き合い
私の愛用している「ドイツ製のブラウンのシェーバー」。替刃などのパーツの取り替えは必要ですが、すでに7年の使用を経過して、まだ毎日365日何も問題なく働いてくれています。
近年、ドイツのフォルクスワーゲンのイカサマ商法は「世も末」の絶望感を世界に漂わせていますね…
しかし、以前のドイツ車は違いました。確かに故障すると交換する部品代が高くつくため、やすやすとは買えない高級な代物ではありましたが、たとえばベンツのような車は、高耐久の物づくりとハイセンスなデザインによって、長く乗っても飽きのこない、あえて流行を追いかけて買い替える必要が無いと言った、高い信頼性とブランド力を誇っていました。
スクラッブ&ビルドの動きが世界中で早まっています。
経済の回転の大きさやスピードが優先して、物を大切に長く使うという良き慣習・美徳が急速に薄らいでいるのではないでしょうか。
物を大切に使うという観点では、日本の古民家は良くできています。たとえば山梨県笛吹市にあるS家住宅、平成12年、前面道路の拡幅によって解体処分の危機に直面したが、住人の方々がその家を愛しむ気持ちが強く、20m曳家して再生工事をして再び住まうことになりました。ところがこの家、昭和7年(1933年)に塩津の織物問屋の主屋を買い取って現在の場所に移築したものだったのです。
栄枯盛衰、それぞれの家には、長い間にはいろいろな状況局面が訪れますが、かつての旦那様が精魂込めて作った優良古民家は、時に買われ、もらわれ、移築先で第二の命を育んできたのです。私が知る限り、同じような運命をたどった古民家が日本にはなんと多いことか!
いくら強固に造っても、いろいろな環境状況の変化に柔軟に対応できなければ、建物は残りません。ほどいて、移動して、組み立てることができたから、多くの日本の古民家が生き残ってきたわけです…。