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2017年4月7日

廣園寺の伽藍整備(総門・三門・塀)

修理工事が完了した総門と通用門 (東京都指定文化財)

修理工事が完了した総門と通用門(東京都指定文化財)

八王子の山田町にある廣園寺。この度、昨年暮れに修保の完了した鐘楼堂・開山堂に続いて、総門・三門・塀の修保が完了しました。

お訪ねしたのは、ちょうど毎年4月6日に行われている開山忌の日。多くの檀信徒が集まる中、開山の峻翁令山和尚(法光円融禅師)の法要が盛大に行われます。

総門を入って開山堂へ向かう一行

総門を入って開山堂へ向かう一行

先頭を行く虚無僧が禅ミュージックを奏でる

先頭を行く虚無僧が禅ミュージックを奏でる

従者が持つ赤い傘の下をご住職が進む

従者が持つ赤い傘の下をご住職が進む

修理工事が完了した三門をくぐって進む一行

修理工事が完了した三門をくぐって進む一行

ご住職の後を開山「峻翁令山」の木彫が行く

ご住職の後を開山「峻翁令山」の木彫が行く

開山忌の見どころは、峻翁令山和尚像の境内一巡。普段は開山堂の中に納められている開山様の木像が、正装した僧侶達に先導されて境内から通用門を出て、勅使門から再び境内へと導かれるのです。

修理工事が完了した境内を囲む塀 (南西面)

修理工事が完了した境内を囲む塀(南西面)

広園寺は、その境域が東京都指定史跡となっています。幾度かの火災や復興を経て、江戸時代初期には七堂伽藍が整備。再び火災で荒廃しますが、文化から天保年間にかけて現在の堂宇のほとんどが再建されました。

丘陵を背に南面し、総門・三門・仏殿が一直線上にあり、中間東方に鐘楼があります。背後には石垣をもって一段高く本堂・庫裏開山堂が東西に接続しています。江戸時代後期の建築物(総門・三門・仏殿・鐘楼が都有形文化財)を含む禅宗寺院様式の伽藍配置がよく残されています。(参考:東京都教育委員会 看板)