2017年8月30日
旧市川家住宅主屋 屋根葺き替え工事
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竣工外観
平成8(1996)年に大規模な保存修理工事をさせていただいてから20年、茅葺屋根の不朽が進んだため、平成28,29年の2ヶ年度をかけて屋根の葺き替え工事が行われることとなりました。
このたび平成29年8月、第2期工事が完了しました。約4ヶ月の工程でした。
旧市川家住宅は、富士川の東岸の身延町和田平にある大型民家。年貢米廻漕を通して江戸の文化を富士川流域にもたらした「富士川水運」と関係のある家柄。代々大庄屋・交替名主を勤め、地域の先駆者としての役割も果たしました。現在の主屋は享保3(1803)年の建築。山梨県指定文化財に指定されています。
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着工前外観
主屋は、大きさが桁行21.2m梁間9.1m。屋根は入母屋造で茅葺。妻部分を切り落とした兜造りになっており、明かり取りの役目も果たします。
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竣工南側妻面、富士五湖地方や芦川地域と同様に兜造りの屋根型
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竣工正面庇、数年前の雪害で折れた垂木も取り換えられた