2019年9月9日
福蔵院本堂の天井画(二)
福蔵院は真言宗智山派(本山は京都七条の智積院)に属し、甲州市の下小田原区(神金)の中心にある金剛山の南端に位置します。山号は大聖金剛山、院号は福蔵院。天井画は大正年間、副蔵院の本堂を普請した際に描かれたと言われています。
この時、近くに建っていた不動堂を合体させて本堂を建築したのが、弊社の三代前の社長・石川孝重でした。
本堂の建築の際に寄付者の名前を天井画1枚1枚に書いて後世に伝えるやり方は、なかなか気が利いていてよい思い付き!当時の人名とともに地域の字名や当時の趣向が描かれていて大変興味深いです。
おおよそ200枚の天井絵の内には、専門の画家が描いたと思われるものもあり、あるいは寄付者自身が画家気取りで描いたと思われるものもあり、多様で見ていて飽きることがありません。なお、地域名で組と書かれているのは、福蔵院のある下小田原地区を指しているものと思われます。
今回は専門家が書いたと思われる天井画の内、十二支を選んでご覧いただきます。