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2020年3月15日

瓦絵の誕生

山梨市にあった名門旧家の蔵

2006年10月、山梨市にあったある名門旧家からご相談を受けました。たいへん立派な建物であり、古民家の雑誌に古民家情報を出して利活用の道を探りましたが…残念ながら、解体処分となってしまいました。

解体処分寸前のナマコ壁の様子

しかし、解体が進む現場を呆然として歩いていた時、お蔵のナマコ壁の板瓦が地面に散らばっているのに目が留まりました。経年の変化で大変風情のある古瓦でした。思わず手に取って眺めていると、それが画材のカンバスに見えてきたのです。

泥を洗い流し、余分な漆喰を落とす作業


絵が描かれる前の板瓦

板瓦の灰黒色の面の周囲を、ナマコ壁の漆喰(しっくい)の帯の白が囲んでいる様子は、まるで額のようです。これは面白いと早速家に持ち帰り、ころ柿の絵を描いてみたわけです。
伝匠舎㈱石川工務所  代表取締役社長 石川重人

瓦絵「ころ柿」


瓦絵「大根」


瓦絵「雪だるま」


瓦絵「ハルシュタット湖の風景」


瓦絵「函館、旧渡辺家住宅」