2020年10月25日
香積寺落慶式 導師の祝偈(しゅくげ)
令和2年10月25日(日)山梨県昭和町にある香積寺様の御本堂の落慶法要が行われました。導師を務められたのは甲州市にある恵林寺の妙機周賢老大師です。
式中には導師が漢文で唱える祝いの言葉がありますが、飯塚正規ご住職の計らいで、その口語訳がございますのでご紹介させていただきます。(口語訳文責:義雲院 小澤泰崇住職)
-勁松(けいしょう)聳(そび)え立ち 蒼穹(そうきゅう)に映ゆ
-白嶺(しろみね)巍巍(ぎぎ)として 境更に雄なり
-香積界中 何の吉瑞(きち(きっ)ずい)ぞ
-爛柴一辨(らんさいいちべん) 別天(べってん)の中
-別々(べつべつ)
-霊亀舞(れいきまい)を作す 今此如し
-檀越(だんおつ)の赤心(せきしん) 一路通ず
【口語訳】
-霜にも雪にも負けない境内の松が高く大きく聳え立ち、青空に美しく
映えている
-空の彼方に目を向けてみれば、雪化粧した富士山もまた高く大きく
聳え立ち、力強く勇ましく、それらの光景は香積寺の行く末が安泰
なることを表しているようである
-香積寺の境内の今日のめでたさ、落慶の日の素晴らしさをどのように
表現すればよいだろうか
-これから焚く香の良き香りが境内に漂い、まるで別世界(極楽浄土)
のような美しさである
-少し言い足りないので、一言付け加えるとすれば
-香積寺には、明亀山と山号がついているが、古代中国の神話に登場する
尻尾のついた亀がいる。千年以上も生きると伝わるめでたいその亀も、
今日の香積寺本堂の落慶を慶び、舞い踊っているように感じる。
今ここにいる檀信徒の皆様方が、今日の本堂落慶を慶んでいるのと
同じように
-少ない檀家数ながら本堂を再建し、ご先祖様を守る場として地域信仰の
場として、未来永劫この香積寺が反映して欲しいとの真心がひとすじの
道となって、今日の本堂落慶の日を迎えていることは大変尊く有難き
ことである