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2021年11月15日

大福寺 木造薬師寺如来坐像 搬入

帰ってきた「木造薬師如来坐像」(県指定文化財)

山梨県指定の文化財「木造薬師如来坐像」が修復作業を終え、2年4カ月ぶりに大福寺へ戻り、文化財保存庫へ搬入されました。仏像は高さ280cmを誇り、坐像としては県内最大です。

文化財保存庫と神々しく顔を覗かせる坐像

山梨県中央市大鳥居にある大福寺は、鎌倉時代に活躍した甲斐源氏の一族・浅利与一の菩提寺として知られる古刹です。坐像は平安時代後期の制作とされ、最後に修理されてから170年以上が経過。全体の損傷が進んでいましたが、与一の没後800年事業の一環として令和元年7月から東京都内の工房で修理が進められてきました。その間、仏像を新たに収蔵し拝礼できる文化財保存庫の工事を弊社で担当させていただきました。

修復された坐像は胴体と脚を分割して運ばれてきた


庫内で慎重に組み立て作業が行われる


最後まで気を抜かずに行う作業終盤の様子

坐像の搬入にあわせて11月14日に見学会が開催され、檀家など地域住民の方々が搬入作業を見守り、若尾光裕住職によって坐像に魂を入れる開眼法要が執り行われました。坐像は12月下旬から一般公開予定だそうです。

搬入時に行われた見学会に集まる人々


坐像の左右には20体を超える木彫物が並ぶ