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2022年8月1日

さらなる茅葺技術の向上を目指して

兵庫県丹波市の立山南ふるさと文化財の森センター内。実物大の茅葺実習のための屋根組

(公社)全国社寺等屋根工事技術保存会は、文化庁が定める選定保存技術保存団体の一つで、日本家屋の屋根における伝統技術である檜皮葺や茅葺などの技術の向上と継承を目的にして活動を続けている団体です。

(公社)全国社寺等屋根工事技術保存会のロゴマーク


本部は京都市文化財建造物保存技術センター(東山区清水)にあり、本年令和4年5月19日に開催された定時総会において、これまでの実績が認められ、念願かない伝匠舎㈱石川工務所は正会員として入会が許されました。

京都市東山区清水にある京都市文化財建造物保存技術センター。ここに本部がある


令和4年7月11日開催の定時会員総会の様子


令和4年7月11日(月)~7月16日(土)の7日間、兵庫県丹波市の立山南ふるさと文化財の森センターで行われた茅葺技術研修には、当社の茅葺師である加々美栄と新津侑樹が参加しました。「茅こしらえ(拵え)及び軒先の取り付け」をテーマに行われた研修ですが、すでに一人前の茅葺師として活躍する彼らでさえ、さらに勉強になったという高次元の研修内容でありました。

茅葺技術の研修に臨む受講生


伝匠舎の茅葺職人 加々美栄


伝匠舎の茅葺職人 新津侑樹


※選定保存技術保存団体とは?
文化庁は文化財保護法で、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術または技能である「文化財の保存技術」のうち、保存の措置を講ずる必要のあるものを「選定保存技術」として選定し、その保持者や保存団体を認定する制度を設けています。この制度は、文化財を支え、その存続を左右する重要な技術を保護することを目的としており、技術者の確保のための伝承者養成とともに、技術の向上、技術の記録作成などを行うものです。