2022年9月3日
石川家住宅の改修工事が完了
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竣工外観
甲府市街地にある山梨県指定文化財の石川家住宅は、近世甲府城下の代表的な塗籠土蔵造町屋の系統を引き継ぐ数少ない建物です。
昭和20年7月の甲府空襲と戦後復興に伴う開発により、土蔵造町屋はその多くが消滅しましたが、石川家住宅は明治期の遺構を残しながら、かつての美しかった城下町甲府の様子を今に伝えています。
石川家住宅の主屋は、建物が国道411号に面しているため、工事中の安全には特段の配慮が必要でした。
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主屋南側が国道411号に直接面している
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歩道の上には落下防止用の仮設屋根を設け、通行人の安全が計られた
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蔵造りの主屋の屋根には、約15cmの厚みの土が載せられていて防火の役目を果たしている。そしてさらにその上に、瓦を昔ながらの土葺きで葺く工事がされた
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鬼瓦を設置、本棟瓦の盛替えをおこなう様子
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隅棟の盛替えを土葺きでおこなう様子
工事着工は令和3年12月、完成は令和4年6月、約7か月の工程でした。