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2024年1月11日

御住職の尊い判断 先祖代々の思いをつなぐ

生かし取り解体される内陣の木組みと彫刻

檀信徒の御先祖が浄財を寄進して造られた某御寺本堂、壊してしまえばお寺とのご縁も薄れ、即物的な現代社会にあっては、寺離れや墓終(はかじまい)も進行していくでしょう。

解体され数年後に新築される予定の本堂

生かし取りされる欅材でできた見事な内陣の組み物と彫刻

本堂の建て替えに際して、欅(けやき)材で造られた内陣(ないじん)の柱や組み物や彫刻を生かし取りして保管、新しく造られる本堂の建立に使うことが決まりました。古(いにしえ)の職人が誇りと名誉をかけて造り上げた見事な意匠、これを後世につないでいきたいという考えからです。

向拝(ごはい)部分と内陣部分を残して解体作業が進行

最後に残された内陣部材、ここからは伝匠舎の大工職人が仕口を痛めないように慎重に解(ほど)いていく

同様に最後に残された向拝の部材

生かし取り解体格納工事は令和5年9月着工、同年12月完了、約3か月の工程でした。

伝匠舎の倉庫に運搬格納された部材 その1

伝匠舎の倉庫に運搬格納された部材 その2