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2017年7月2日

篠原八幡社家 主屋を再生

竣工主屋正面の雄大な外観、大屋根には2基の煙だし屋根がのる

甲斐市篠原にある篠原八幡神社、その南に隣接して篠原八幡社家の屋敷があります。神社は東を向いていて、神様に背を向けることがはばかられたためか、社家の主屋も桁行の長編を東面しています。このため平面計画上、南面する妻面から太陽光をいかに建物内部に取り込むか検討されました。

着工前正面外観

建物は桁行10間、梁行5間、一階の坪数は約50坪、二階を入れた延べ坪数は約77坪と大変大きな建物です。不陸、傾き、不朽などが大きく、引き揚げ屋をして構造体を権丈かつ健全な状態に納めるのにたいへん苦労しました。

竣工玄関内観、二階の梁まで届く大黒柱は新しく加えられた

大黒柱の古い梁のホゾ穴は、棟梁の桜の彫刻で埋木

南面する吹き抜けは、二階で回廊が取り巻き妻壁の大窓から注ぐ光が一階の玄関に降り注ぐ

奥座敷12.5帖、幅9尺の床の間、取り囲む三か所の壁は耐震壁

一階和室8帖、古い掘り炬燵(こたつ)が再利用された

設計の期間は平成27年10月から平成28年3月で約5か月間、着工は平成28年4月、竣工は平成29年3月、約1年の工程でした。

伝匠舎スタッフ、左から岡監督、橘田棟梁、大工の大木、清水