トピックス

2021年11月25日

俳句の整地・山廬 竹林整備作業

俳人飯田蛇笏翁・龍太翁親子が散策した竹林を整備していく

明治から昭和にかけて活躍した山梨が誇る俳人飯田蛇笏翁とその息子龍太翁。二人が暮らしていた家屋敷「山廬(さんろ)」周辺の竹林整備が11月24日に行われました。

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2021年10月20日

恩師、畑野先生の思い出

伝匠舎の御社として祭られているお堂

弊社の神棚には、出組で二重の扇垂木、総反りの素晴らしいお堂の模型が御社として祀られています。これは私が恩師と慕う畑野経夫先生(文化財建造物保存技術協会元参与)が、高校3年生の時に作った秀作です。

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2021年7月21日

赤芝地区 現地調査を実施

調査に訪れた工学院大学の皆さん

令和3年7月18日から20日の3日間、赤芝集落の調査を実施しました。今回調査を務めた工学院大学総合研究所および同大学建築学部調査員は、冨永研究室修士課程の学生とNPO法人山梨家並保存会(弊社社員も数名)です。

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2021年6月26日

伝統を引き継ぐ職人の写真展

浅川毅 第二回写真展のポスター

山梨でフリーカメラマンとして活躍されている浅川毅(つよし)さん。令和3(2021)年6月24日(木)~30日(水)までの6日間、山梨県立美術館ギャラリーにおいて「引き継ぐ伝統、故郷の達人」をテーマに、浅川毅・第二回写真展を開催しました。 

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2021年5月1日

現代建築の三大巨匠が造った家

ル・コルビュジエ Le Corbusier
1887(明治19)年~1965(昭和39)年 スイス→フランス
サボア邸(フランス/1930(昭和4)年)

海の物でも山の物でもない、北国の物でも南国の物でもない、地域も判らないし国籍は不明。そうした美しいインターナショナル建築が、100年ものあいだ造られてきました。その神髄は、鉄とコンクリートとガラスによる新技術。確かに素晴らしい!私自身も憧れていました。
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フランク・ロイド・ライト Frank Lloyd Wright
1868(明治元)年~1959(昭和33)年 アメリカ
カウフマン邸(落水荘)(アメリカ/1936(昭和10)年)

ミース・ファン・デア・ローエ Mies van der Rohe
1886(明治18)年~1969(昭和43)年 ドイツ→アメリカ
ファンス・ワース邸(アメリカ/1950(昭和24)年)

私は木材で日本の蔵型建築を造っている一人の田舎者ですが、半世紀前からインターナショナル建築に強く憧れながら、同時に違和感も抱いてきました。なぜなら、それらの優秀作には、地域の歴史や文化といった不可解で俗的な側面が完全に排除・浄化されていたからです。

インターナショナル至上主義の流れの中で、果たして日本はどうなったかといえば…残念なことに、美しい日本の風土が育んだ100年前の麗しい家並の多くは失われてしまいました。日本建築の如何にあるべき?は棚上げされ、国籍が無い、自由で分別の無い、短命で社会資本になり得ない、一般消費財としての使い捨ての建築群が、林立する電柱や電線の無残な広がりとともに地上を埋め尽くしていったのです。

今、人類は時代を無理にでも変えようとしています。なぜなら2030年までに変われなければ、今後持続可能な経済活動や普段の日常生活ができなくなると科学者が予言しているからです。しかし、戦後75年をかけて巨大な消費社会を築きあげてきた日本が、そんな簡単に方向転換できるでしょうか?もしできなければ人類は破滅の道を歩む?「種は滅ぶ」のことわざのごとく…

2021.5.1 石川重人