2024年1月16日
荒神前垂の話
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令和6年の「辰」
その脇には火防の霊験で広く知られる秋葉三尺坊(あきばさんじゃくぼう)の木札も見える
毎年、山梨市の深山幽谷の地にある大嶽山那賀都神社(だいたけさんながとじんじゃ)の日原盛幸宮司様より、干支の切り絵の前垂(まえだれ)をいただきます。
生かし取り解体される内陣の木組みと彫刻
檀信徒の御先祖が浄財を寄進して造られた某御寺本堂、壊してしまえばお寺とのご縁も薄れ、即物的な現代社会にあっては、寺離れや墓終(はかじまい)も進行していくでしょう。
本年の干支「辰」の瓦絵、屋根屋さんから送られてくる干支瓦に着色
今年の干支「辰」(たつ)の瓦絵です。描いたのは当社の設計部に所属する田辺さん。毎年、屋根屋さんから送られてくる干支瓦に着色してみたら、ご覧のような楽しい作品になりました。
移築保存修理の建築工事が完成した中雁丸家の表門
富士山を信仰する富士講(ふじこう)を迎え入れる御師(おし)の家として栄えた、富士吉田市の「中雁丸家(なかがんまるけ)」の表門を全解体し、旧戸川家住宅(国・重要文化財)の駐車場内に移築、保存修理いたしました。
茅葺き屋根の工事が完了(東北面)
旧関根家住宅は群馬県前橋市にあり、前橋市の有形文化財に指定されています。この度旧関根家住宅の保存修理工事に伴い、その茅葺屋根の修理工事(北面全葺き替え、3面差し茅による葺き替え)を当社が請け負いました。
旧松亭 二階建て蔵 竣工
その1:松亭
山梨県甲府市中央3丁目、古くは魚町と呼ばれていた所に松亭(しょうてい)と称するたいへん有名な料亭がありました。現存する建物は、明治44(1991)年に当主の小野源左衛門によって料亭の付属屋として築造されたと推測されるもので、昭和20年7月の甲府空襲の惨劇にも耐え、蔵(二階建て)と蔵座敷(平屋)と稲荷社の3棟が残されていました。
総ケヤキ造りの離れ 南東面竣工外観
こちらには、今まで見たこともない総ケヤキ造りの離れがあります。造られたのは明治37(1904)年、おそらくものすごく技量のある棟梁が、施主様の要望に応えるために、たいへん素性の良いケヤキ材を吟味して集め、多くの時間をかけて刻み、組み上げたに違いありません。